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【連載その4】神戸学生・青年センターの北朝鮮旅行に同行して 
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(株)マイチケット 山田 和生
 6月15日より6月22日まで8日間、神戸学生・青年センターが
呼びかけた北朝鮮への旅行に同行したレポートの4回目。
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■□■ 「モノの動き」と「情報の動き」の管理する ■□■
 平壌の空港に到着すると入国審査のゲートの向こうにガイドの金さんが出迎えていた。荷物を受け取り税関を通る前に、彼は、全員のパスポートと査証を回収する。このパスポートと査証は最終日の平壌の駅での返却までガイドが管理している。税関での荷物の検査はなまったくない。日本の雑誌や韓国関連のものなどを持ち込むと問題になると思って自主規制してきたのにちょっと拍子抜け。
 朝鮮半島の最も詳しい地図帳は中華人民共和国で発行されていてこれは日本で入手することができる。ただし、中華人民共和国は韓国と国交があるため、地図帳の南朝鮮の表記は韓国になっている。これは、税関のチェックがあれば問題になるかもしれない。この地図を持ち込むことができれば、詳細な地図の入手が難しい北朝鮮では、ガイドにプレゼントするとたいへんによろこばれる。というちょっと屈折した情報を事前に入手していたのだが、観光客の場合税関がフリーパスだとすればこの程度のおみやげは問題なく手渡せそうである。
 パスポートを取り上げられると、「かってなことをすると返しませんよ。」と威嚇されているようで、ガイドの管理下の置かれた気分になる。しかし、この国で、パスポートを紛失した場合のことを考えるとガイドが取り上げて管理することにもそれなりに理由がある。日本と国交のないということは大使館も領事館もない。パスポートがなくなれば再発行もできないし、帰国のための渡航証の発行もできない。ということは、中国への入国に支障を来すことになり、北朝鮮からの出国ができない。
 携帯電話を持っている場合は帰国までガイドに預けることになる。これもパスポートの管理と同様に、税関のチェックではなくガイドの仕事となっている。通常、その国に持ち込みできないものを持っていると、税関での預かりとなり帰国時に受け取る。我々一行は、空路平壌から入国し、陸路新義州から出国するので携帯電話を取り返せなくなるのではと心配して全員の携帯電話を瀋陽の旅行社に預けてきた。しかしガイドが預かっているのであれば最終日に返してくれることができて問題はないわけだ。
 しかし、そもそも、どうして携帯を持ち込んではいけないのか、出発前には全く理解できない謎であった。
 この謎は、北朝鮮のインターネット事情の説明を聞いて簡単に解けた。
今後の旅行企画を進めるために、旅行社の経営者である私は、朝鮮国際旅行社の手配部長と話会う機会があった。いうまでもなく、旅行手配の業務は、頻繁に通信を行う必要がある。マイチケットでは相手がタンザニアであれ、ネパールであれ、カンボジアであれ、メールで通信している。コスト面から考えても、朝鮮国際旅行社との連絡はメールを希望したが、なんと朝鮮国際旅行社は、メールを採用していなかった。最も必要としているはずである朝鮮国際旅行社にインターネットがないということは、業務の場合でもインターネットはどの部門にもまったくない考えてよいだろう。インターネットが一般に全く許可されていないところに、インターネット接続の可能性のある携帯を持ち込むことが許可されないのは当然である。
 というわけで、朝鮮国際旅行社との交信はすべては、FAXか電話となる。この費用が恐ろしく高い。私たちが宿泊した平壌の羊角島ホテルから、日本への国際電話は1分435円。日本へFAXを送るとA4サイズの紙1枚で1400円以上かかる。また、FAX の送信はホテル内の郵便局のようなオフィスで申し込む必要があり、フロントでは扱っていない。このオフィスにはロールペーパーの感熱紙を使った旧式のFAXが置いてあり、送信速度が遅い。日本で使っているG3の規格では考えられない遅さである。
日本から平壌への電話料金は、直接つながる番号とオペレータを経由する番号があり、直接つながる番号の場合の昼間が1分240円。オペレータ経由の場合は3分1620円。国際郵便は 葉書60円。
 人々の収入から考えると、情報に関するコストは天文学的な数字である。

次号に続く


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