神戸新聞 2000年7月5日朝刊
スペインの生活共同体に体験入国いかが
子どもが自治 「自分見つめる場に」 神戸の市民団体 今夏、ツアー企画
世界各国の子どもが暮らすスペインの生活共同体「ベンボスタ子ども共和国」ヘの体験入国を、今夏、神戸の市民団体が企画している。七年前に始まったが、ここ三年間は中断しており、久しぶりのツアー。過去の訪問では、不登校の子らが生き生きとした表情を見せ、「自分目身を見つめる場にしてもらえれば」と参加を呼びかけている。
企画したのは「ロスムチャーチョス」(吉富志津代代表、神戸市須磨区)。同共和国は一九五六年、シルバ神父が戦災孤児とともに創設。スペイン北西部のオレンセ市郊外にあり、日本人を含め百人以上が働き、学ぴながら生活している。「強い者は下に、弱い者は上に、子どもはてっぺんに」との理念を掲げ、子どもによる自治を実現。学校や農場、教会などがあり、独自の通貨も持つ。子どもたちによるサーカスが共和国最大の収入で、九三年には、神戸など日本各地で公演。そのはつらつとした姿に魅せられた市民が同年末、共和国の訪問を企画した。過去九回で、延べ約九十人が参加した。
吉富代表が再ぴツアーを計画したのは、これまでの参加者から「今も忘れらない経験」といった声を聞いたことが大きい。五月、ツアーに参加した十数人が集まり、同窓会を開催。多くがすでに二十歳前後になっているが、「もう一度行ってみたい」「自分の進路に大きな影響を与えた」などの意見が相次いだ。
吉富代表は「だれもが大きな財座を持ち帰っている。同行した大人も、日本社会を見つめなおすきっかけになっている」と話す。
今回の日程は、二十八日から八月十一日までの二週間。対象は小学生以上、二十歳未満で、参加費は三十一万二千円(旅費、食費、滞住費含む)。大人は共和国外のホテル滞在費が別途必要。
問い合わせはロスムチャーチョス 090‐8163 - 5133