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 参加する。体験する。考える。「カンボジアこどもの家」

スタディーツアー・ボランティア体験参加者よりの声



期間:2004年3月14日〜3月25日  蛯谷千晴さん(東京都)

10日間のスタディーツアーを終えて

        
本当に、帰りたくないと思った。もっと、話しをしたかった。言葉がなくても、友達になれるというのは、本当だと思うけど、言葉がなければ、真に分かり合うことなどできないと思った。クメール語をもっと真剣に学んでいけばよかったと歯がゆかった。カンボジアの人と普通の話しがしたかった。彼らの言っている冗談が聞き取りたかったし、同い年くらいの女の子や男の子と恋愛話がしたかった。彼らは私となんら変わりない若者だった。カンボジアに行く前、そして、国境を越えるとき、カンボジアが恐いと思った。人々の鬼気迫る目つきが恐かった。C.C.HOMEについて最初の3日間ほど、私は小学校にいるときも、市場に行くときも常に恐怖感を抱いていた。財布をねらっているのではないか、カメラを盗まれるのではないだろうか…と。カンボジア人を警戒していた。でも、そんなとき、栗本さんの話しを聞く機会に恵まれた。「お金をもっているうちは彼らはお金を目当てに近づいてくるかもしれない。だけど、こちらが何も持っていなければ、彼らは支えてくれるんだ。」 それから、私はカンボジア人が恐くなくなった。お金も持ち歩かなくなった。とられても、いいやという気になった。そしたら、カンボジア人に心を開くことができるようになった。彼らも、私に笑顔を向けてくれた。そのころから、真理子さんに借りたカンボジア語の本を真剣に読み始めた。彼らの話していることが少しでも聞き取れる時、本当に嬉しかった。私のスタディーツアーはとてもめまぐるしいものだった。最初の3日間は子どもの家で過ごしたものの、その後、栗本さんのいるプノンペンに向かい、そこで2泊し、そして、スタッフの結婚式に出席するため、クラッチェで2泊し、また子どもの家に戻ってきて2泊した。結婚式は本当に楽しかった。若い女の子達がこれでもかというおしゃれをして夜のダンスパーティーにのぞむ。お気に入りの男の子からの誘いを椅子に座ってじっと待つ。日本と変わらないやと思った。好きな女の子を誘う姿も、お気に入りの男のこではない子と踊る女の子の気のない態度も。本当に楽しかった。ワクワクした。 カンボジアに行って、医療の乏しさとか、お金がすべてだという現実にも、とても衝撃を受けたけれど、彼らはかわいそうな人たちなんかじゃないってことだけは伝えたい。冗談が大好きだし、恋愛もするし、私と変わらない。彼らと友達になりたかった。黒い肌に真っ白い歯がのぞく。笑顔がとっても素敵だった。彼らは、生きることに意味づけをしていないと思う。私たちは効率を重んじるし、いかに充実した日々を送るかということに必死な気がする。彼らは、毎日たんたんと生きている気がした。日々のささいな喜びを楽しみながら、たんたんと生きているように見えた。そんな彼らと一緒にいると、時間の感覚も曜日の感覚もなくなる。変な焦りもなくなる。とても居心地がよかった。毎日が純粋に楽しかった。 私はまた、必ず、彼らに会いにいきたいと思う。今度は冗談が言えるように。恋愛話に花を咲かせられるように。 あと、私は、何より真理子さんに出会えてよかった。とても素敵な女性だった。