■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【連載】「カンボジア漂流記」第1回 齋藤雅之
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
私は齋藤雅之。札幌市内の私立大学に通う大学生である。今私は熱帯の国カンボジアにいる。来た経緯は色々あるが、最終的な決断を下したのは私自身であるのでそのことには触れないでおこう。2月21日、マイチケットのカンボジアこどもの家ツアーの方々に紛れ込んで一路タイのバンコクへ。シンガポール航空の快適さから結構な量の酒を飲んでご機嫌になっていざ到着。そこには、ある程度予想していた事とはいえ、地獄のような世界が私を待っていた。到着時のバンコクの気温は33度。ー10度位まで冷え込む土地で生活していた私にとっては拷問でしかなかった。大量の汗をかきながらも、こどもの家の代表者であるオカさんに迎えられてタイとカンボジアの国境の町アランヤプラテートまでバスで移動。今日だけで10時間近くを移動に費やしている。タフな私も言いようのない疲労感を覚
えた。その日はアランヤプラテートのホテルでツインベットを一人で占領して眠った。眠る前にあれこれ考えた。なんで私が今こんなところにいるのかを。日本では大学生とは肩書きだけで、様々な遊びに熱中しては大いに楽しみ、その分周りに迷惑をかける自分勝手な生活を謳歌していたはずなのになぜ?カンボジアにはそんな遊びなどないことは始めからわかっていたことだし、ボランティアの経験など全くない。それでも来ることを決めたのは、自分の中での何らかの変化を求めたからなのか?それとも昔から持っていた外国への憧れのために来たのかは今はよくわからない。ただわかっていることは、私がこの国境を越えた土地で一年間生活すること。ただそれだけだ。1割か2割の希望と8割の不安を抱いて初めての外国での夜を過ごした。