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 【連載】「カンボジア漂流記」第11回 斎藤雅之
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 3日目、ファンの力が弱かったせいであまり熟睡できずに早い時間に起床してしまった。今日はここコッコンから高速船に乗ってカンボジアの海のリゾート地コンポンソムへ行き、そこでバスに乗り換えてプノンペンまで行く予定である。
 私はあまり乗り物が好きではない。その中でも最も苦手としているのが船である。必ず酔う。幼き頃、修学旅行で乗った遊覧船で死ぬほど具合が悪かったことを思い出す。青森ー函館間にかつて青函連絡船というのがあった。今は青函トンネルの完成のためになくなってしまったが。私は一度だけこの船で4時間の船旅をしたことがあった。結果は・・・船の上から海に向かって吐いた。実に汚い話で申し訳ないが、私がいかに船が嫌いであるかをこれでわかっていただけたであろうか?
 今回の船旅も5時間ほど。実に長い・・・。乗り込んでみると中は真中に狭い通路があり、両脇に3席ずつ席がある。私たちの席は1番前だったが、目前に存在しているクーラーの冷気があまりにも強すぎたために、病み上がりの高橋さんが移動しようと言うので後ろの方の席に移動。まあ窓側だし気は楽でいいや、と思って狭い席に押し込められるように座った。正月でこっちも帰省ラッシュなのか無茶苦茶混んでいたため、通路にもたくさんの客が立っていた。さらに立ち上がったら頭があたるような低い天井の上には直射日光と強風の中、これまたたくさんの人が座っているという。
 そんな人たちをかわいそうになあと思う反面、もしこの船沈んだらどうなるんだろうと不安を感じた。私は水練達者なので心配ないのだが、いかんせん救命道具が少なすぎる。<タイタニック>のような感動話もここには生まれそうもないしね・・・。
 走り出してすぐ私は強制的に眠りについた。寝れば酔いなど関係ないからね。高橋さんなど席についた瞬間に寝てるし・・・。2時間ほど眠って目が覚めたときにはクメール語で<マスク>を上映していた。パンをかじりながらまたぼんやり眺めているだけの時間が続いた。やがてピーピー音が鳴り始めた。どうやら到着したらしい。我先にと外に出て胸いっぱいに空気を吸い込んだ。どうやら心配していたほどダメージはうけていないようだ。
 そのままバス乗り場へ行き、プノンペン行きのバスに乗り込んだ。ここからまた4時間ほどかかるようだ。ほんとに移動ばかりである・・・。カンボジア漫才らしきものがテレビでやっていた。高橋さんは理解できているのかじーっと見ている。さすがである・・・。暇なバスの旅もプノンペンのセントラルマーケットに到着して終了。あとは女性人の待つゲストハウスを見つけるだけである。
 それにしてもここプノンペンは交通マナーがあまりにも酷い。ポイペットの国境付近やバンコクもかなり悪かったがここはそんなのとは比較にならない。最悪である。縦横無尽に走っているバイクに気を使いながらなんとかゲストハウスに到着した。
 2人の女性は無事に昨日着いたようで、今日はプノンペンを散策していたらしい。
このゲストハウスは女性の1人(Aさん)の御用達の所らしく、話に聞いていた通り客は日本人ばかりだった。その後荷物を置いて夜飯に鍋を食べに行った帰り、インターネットカフェで阪神の快進撃が続いていることを知り感激してしまう・・・。頑張ってくれよ〜・・・。明日も朝早いので夜遊びしないで寝ることにし、ゲストハウスに戻った。このゲストハウスは一泊1,5ドル、かなり安い。だが病院の入院病棟みたいにベットが並んでいてプライバシーもクソもない。まあもう一人の女性(Nさん)も特に嫌がっている様子もなかったし、Aさんはたくましい人だったので問題ないし、高橋さんはどこでも寝れるからこれまた問題なし。内心なんじゃここは〜と思っていた私もこれでは何も言えない。
 3日間でかなりの距離を移動していてさすがに体も疲れているようで、以外に早く眠りにつけた。明日はクラッチェにたどり着ける。どんなところかとても楽しみである。扇風機の風がとても爽快に感じられた夜だった・・・。

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   masayuki@hotmail.comまで。お待ちしています。斎藤 雅之