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【連載】「カンボジア漂流記」第17回 斎藤雅之
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去る4月の中頃、ポイペットにとんでもない嵐がやってきた。豪雨と台風を超える?
ような突風が吹き荒れて村に大変な被害をもたらした。ポイペットにあるCCHOM
Eの学校の校舎にもその被害は及んだ。ポイペットの9個の学校のうち5校が被害を
受けた。中でもオルセイクラオムの被害は深刻で、CCHOMEが建てた藁葺き屋根
の校舎も、とある援助団体が建てた校舎も全壊してしまった。この援助団体が建てた
校舎は見た目はCCHOMEのものよりいいし、金がかかっているようにも思われる
ので、当然頑丈な造りであろうと思うだろうがなんのことはない。CCHOME建設
の校舎は2校の被害にとどまったのに対して、援助団体が建てた校舎は4校とも完全
にやられてしまっていた。ペシャンコに潰れていたのもあれば風に飛ばされてバラバ
ラになってしまっていたものもあった。オルセイクラオムやソマコンはまさにバラバ
ラ、全く原形をとどめていなかった。
一方CCHOMEの作った校舎は村の被害が1番大きかったオルセイクラオムでは
全壊してしまっていたものの、他にはオーニエンが半壊した程度のものだった。CC
HOMEの校舎はお父さんが徹底して頑丈に造るようにしていたために被害が少なか
ったのである。
援助団体が造った校舎は少し見れば分かる事だが、もろい。実に手を抜いた造りに
なっている。校舎の柱が土の上に置かれているだけなので風が強く吹けば吹っ飛ぶの
はあたりまえ。これがオカサンがよく言う「心のこもっていない援助」というものな
のかとなんとなく納得した。
それが顕著に表れているのが校舎の再建設である。この援助団体、こともあろうに
全く同じ造りのものを造っている。オカサンとその現場を見て呆れてしまった。「こ
れはいつかまた吹っ飛びますね。」と私が言えば「金が有り余っている所はいいです
ね。何回も建てなおすことができるんだから。」とオカサン。
CCHOMEの建てた壊れた2校のうち、オーニエンはまた藁葺き校舎を建設した。
これは実に早かった。壊れた次の日から工事に取り掛かって1週間も経たないうちに
新しい校舎を造ってしまった。早いからといって決して手抜き工事ではない。頑丈な
造りになっていて、もし嵐が来てもそう簡単には壊れる事はないだろう。そして現在、
オルセイクラオムに新しくコンクリート造りの校舎を建設中である。これはさすがに
時間がかかる。日本のように大型の機械を入れての工事ではないからだ。全部スタッ
フの手作業によるものである。
ここCCHOMEのスタッフは本当によく働く。皆いつもはおどけているくせに仕
事に対する姿勢が素晴らしい。クソ暑い日でも土砂降りの日でも関係ない。私も作業
に参加した事はあるが暑さで死にそうになった。この炎天下で構わず1日中働ける人
間は日本人ではない、と私は断言したい。半端じゃない暑さなのだ。何もしないでじ
っとしていても体力を消耗するのに・・・。だからいつもはほとんど見ているだけ。
ただこの間柱の溶接作業を少しやらせてもらった。かつて日本で豚小屋修理をした
経験があったので、それと同じ要領でやればいいのだから私でもできるなーと思って。
ただ、真面目に働くものの作業がゆっくりなのがカンボジア人らしいところで、完
成は8月の終わり頃になりそうだ。