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【連載】「カンボジア漂流記」第19回 斎藤雅之
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7月のとある日、私は一人ポツンとポイペットに取り残されてしまったので、それ
では!と思いシェムリアップに観光に行った。ポイペットの街中からバスが出ている
ことを高橋さんから聞いていたので行ってみるとまさに出発間際、慌てて飛び乗った。
高橋さんは「カンボジア人は90バーツ、外国人は5ドル(210バーツくらい)だ
よ。」と言っていたが、あの人は余裕で90バーツで乗っていた。私は乗員らしき男
に「いくらだ?」と尋ねると、人の顔を見て「90バーツだ。」と抜かしやがった。
安いにこした事ははないけどどうやら完全にカンボジア人と思われてしまったらし
い。嬉しいのかよくわからない・・・。
このバス、形はバスの形をしているが中身はピックアップトラックとなんら変わら
ない。後部座席の方にはランプータンやらロンガンやらといった果物の山になってい
る。私はそのすぐ前に乗ったため、甘い香りをひたすら嗅ぐことに。道が悪いのはわ
かりきったことだが雨期に入ってさらに悪化してしまっていて、ボコボコした道をひ
たすら我慢し、開け放たれた窓から入ってくる砂埃に耐えること約5時間30分、や
っとの思いでシェムリアップに辿り着いた。
私は日本人御用達のゲストハウスCに宿をとった。ここシェムリアップはポイペッ
トから来た私から見れば大都会である。道は完全にアスファルトで舗装されているし、
電気も普及している。コンビニまであるし・・・。私はオールドマーケットにある日
本食レストランに行って牛丼を食った。うまかった。米はタイ米だが味は日本のもの、
久しぶりにガツガツかき込む楽しさを味わった。ここはさすがに観光地だけあって外
国人が多い(私も含む)。陸路で来た奴らはポイペットを通ってきたんだろーななん
て考えながらゲストハウスに戻って爆睡した。
次の日は朝早く起きてアンコールワットからのサンライズを見に行った。天気は微
妙でバイタクのあんちゃんも「見れるかどーかはわかりませーん。」などと日本語で
ほざいていた。アンコールワットに行く途中の道がなんとも言えない爽快感を私に与
えてくれた。そしていざ到着してみると私の予想をはるかに下回る数の人間しかいな
かった。どうやらまだ観光客は少ないようで、あんちゃんが「ここから見るのが一番
綺麗さ。」と言う場所を難なくゲットしその瞬間を待った。そして日の出。微妙とか
言っていたのが嘘のよう。なんと鮮やかなサンライズ・・・。アンコールワットにか
かるようにして太陽が姿を現した。こんなに神秘的な日の出は生まれて初めてである。
アンコールワットが太陽の光で赤黒くなり、影のように見えた。素晴らしい!早起き
した甲斐があった、というかお釣りとなって帰ってきた感じだ。サンセットも綺麗に
見えることを祈って朝の涼しい風を受けてアンコールワットをあとにした。
私斎藤雅之個人への感想、意見、質問、またはカンボジア、CCHOMEへの質問は
masayuki929@hotmail.comまでどうぞ。
2月より「カンボジアこどもの家」にスタッフとして赴任した札幌出身の斎藤君から
の報告でした。【編集部】