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 【連載】「カンボジア漂流記」第20回 斎藤雅之
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 カンボジアの交通事情が悪いのはどこに行っても変わらないが、ここシェムリアッ
プも相当に悪い。以前プノンペンに行ったときにあまりのバイクタクシーの多さにぶ
ったまげてしまったことがあったが、シェムリアップも負けてない。道脇に5秒立っ
ていれば勝手に停まってくれる。そして指を一本立てて「乗ってくかい?」まったく
もってうっとおしい。呼んでもいないのに・・・。
 サンライズから帰って朝食を済ませた後、改めてアンコールワットの観光に行った。
緑に囲まれた道をゲストハウスでチャーターしたバイクタクシーに乗って突っ走る。
ほんとに気持ちがいい。アンコールワットの中に入るのはこれが初めてだが、驚いた。
なんとまあ広いこと。よくこんなものが長い間発見されなかったな〜と感心してしま
った。元々はジャングルの真っ只中に存在していたらしいがそんな感じは微塵も受け
ない。私は遺跡には全く興味がなかったため、チョロっと見てすぐ出てこようと思っ
たが、この何とも言えない不思議なフィールドに吸い込まれるように2時間も散策し
てしまった。
 実によくできている。回廊に延々と続く彫刻のなんともまあ手の込んでいること。
当時のアンコール朝の力の表れなんだろうか・・・?全く客のいないアンコールワッ
トは静かで、背景にして写真を撮ってもらおうと思って人が来るのを待っているのに
なかなかやってこない。ようやく現れたイタリア人にカメラを渡して記念撮影。
 そして待ちくたびれた顔をしているバイクタクシーの運ちゃんにバイヨン、そして
バンテアイスレイにも行くように指示を出してそれぞれ見物した。「東洋のモナリザ」
を遠くからしか見せてくれなかったのがちょっと不満だったがそれなりには満足した。
その足で地雷博物館、一ノ瀬泰造さんのお墓を見てゲストハウスに帰った。バイクに
またがる時間が長かったために尻が痛い・・・。一休みして夕方、サンセットを見に
再びアンコールワットへ。もう雨期に入っているため夕方の天気には期待していなか
ったのだが、朝同様綺麗な夕日を見る事ができた。バイクタクシーの運ちゃんはしき
りに「あなたは運がいい。」と言っていた。
 太陽の浮き沈みでこんなにも興奮したのは生まれて初めてのこと。一生に残る経験
となったと思う。

私斎藤雅之個人への感想、意見、質問、またはカンボジア、CCHOMEへの質問は
masayuki929@hotmail.comまでどうぞ。

2月より「カンボジアこどもの家」にスタッフとして赴任した札幌出身の斎藤君から
の報告でした。【編集部】