
今日は、わずか3泊ですが、私が農村滞在滞在したブギリ村で見たこと、体験したことをお話しします。村では、驚くこと、楽しいことがたくさんありました。全てをお話しするときりがないので、特に印象に残っていることをかいつまんでお話しします。
村へ到着してまず驚いたのはその風景です。前回でお話ししたとおり、都会のダルエスサラームとはうって変わって、ブギリ村には本当に何もない!内陸で乾燥しているため、辺り一面茶色という感じです。この風景を見
たら想像はつきますが、水が大変貴重な地域でした。水道はなく、井戸から必要な分だけ汲んできます。井戸と言って
も、私たち日本人が想像するものとはかけ離れています。コンクリートもしくは石で周りを囲んだものではなく、ただ掘っただけ(HPに写真あり)。私たちがお世話になった家の女性たちは、家から1キロ以上離れたところから、バケツに汲んだ水を頭にのせて運んでいました。水道から好きなだけ水が出てくるのに慣れている私ですが、郷に入っては郷に従えです。例えば、朝、顔を洗う水と歯磨きをゆすぐ水はコップ1杯分だけで済ませます。お手洗いはもちろん水洗なんかありませんから、いわゆるボットン式です。家はレンガ造りやセメントで塗り立てた壁が多かったように思います。
砂が舞うためか、窓がとても小さいです。台所も建物の中です。砂は避けられますが、煙がこもって料理をするのが大変でした。おむすび、みそ汁などをつくるのに台所をかりたのですが、目が痛くなり、1分と持ちませんでした。(もちろん、家の女の子、女性たちは全く平気でしたが)
おもしろい農作業の風景にも出くわしました。タンザニアの主食はウガリと呼ばれるもので、主にトウモロコシの粉からつくられます。食感はお餅に近く、それよりも少し粘り気、伸びのない感じです。白玉団子のゆでる前に似ているような・・・。ブギリ村では、トウモロコシの粉だけでなく、粟(あわ)の粉を一緒に混ぜるそうです。その粟を脱穀する作業を見せてもらいました。見る前に聞いた話では、
「Traditional machine」で脱穀するんだ、と言うので、何か手動の機械でも使うんだろう、と思っていたのですが、私の予想はみごとに裏切られました。機械は一切なく、使うのは一人一本の細長い棒だけ!これでどうやって脱穀するのか!?まず、粟を円形に広く地面に敷き詰めます。その周りに25人くらい大人の男性が一本ずつ棒を持ち、横一列になって半円囲みます。そして、一斉に地面の粟をパシッパシッとたたくのです。これによって粟の粒が芯から離れるというわけです。そして何より驚いたのは、この作業をしながら、皆が一斉に歌をうたうのです!やっている人たち本人にとってはただの農作業なのですが、見ているととても楽しくなってきました。すごく迫力ある光景でした。
そして、ブギリ村の魅力の極めつけはこれ!滞在2日目の夜だったかと思うのですが、何やら外が騒がしくなってきて、歌声が聞こえてきたのです。なんだろう・・・と思い、部屋を出ると、女の子が「来て来て」の仕草をします。庭まで出てみてびっくり!いつの間にか近所の人たちがたくさん集まってきており、歌いながら踊っているのです。私たちが出ていくと、歌は一時中断し、みんなの列に入れられ、村長さんらしき人が現れました。彼がみんなの前に立ち、あいさつなのか何かの説明なのかわからないのですが、話を始めました。そして、ひとりずつ名前を言って行きます。私たちも覚えたてのスワヒリ語で自己紹介をします。ここはまじめな雰囲気でちょっと緊張しました。しかし、皆が自己紹介を終わると、また陽気に歌とダンスが始まりました。楽器はありません。リードボ
ーカルが数人いて、彼女たちが歌ったことそのままを残りのみんなで繰り返し歌います。意味は全く分かりませんが、私もそれっぽく歌ってみました。踊りもまねしておどってみました。みんなで肩を組んで、足で軽く地面を蹴って振り上げて、手を振って・・・。歌も踊りもたくさんバリエーションが
あり、覚えるところまではいきませんでしたが。これが1時間以上続いたでしょうか。しかし、疲れはまったくなく、ただただ楽しかったです!初め、これは私たちのために特別に催されていると思っていたのですが、実は、毎週1回、定期的にやっているそうで、生活の一部とのことでした。
今回のツアーに同行し、一番感じたのは、『タンザニアは人間味あふれる国だな』と思いました。私には、無機質化している日本とはすごく対照的に映りました。確かに、村に行くと電気も水道もなく、ものを買うのも一苦労で、日本の生活にどっぷり浸かっている私たちには少々不便な面もありましたが、人と人との間には挨拶がいつでも飛び交い、笑顔もあふれています。ブギリ村はちょっと特殊かもしれませんが、ここには生活のあらゆる場面に歌と踊りがあふれていました。だからなのか、子どもたちの表現力もすごくたくましくて、言葉が通じなくても、顔の表情、体をめいっぱい使うことで、楽しくコミュニケーションがとれました。
最後まで読んでくださった皆さん、一部でも読んでくださった皆さん、ありがとうございます。これだけ書いてもタンザニアの魅力は百万分の一も書ききれてないと思います。皆さんもぜひ、それぞれのタンザニアを感じるため、来年の夏にでも参加してみてはいかがでしょうか。