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農耕文化研究振興会・入会のご案内


趣旨
 私たちの遠い先祖は、稲籾をたずさえてこの島に渡来したといわれる。爾来2000余年、わが国の歩みは農耕社会としての成熟へ向けて、さまざまな発展の段階を経過しつつ歴史にその足跡を刻み続けて今日に至ったといえる。この間に、私たちの先祖は、わが国に固有の農耕文化を構築してきたが、日本の文化と社会の根幹を形成してきたのが、この骨太い農耕の文化であったことは誰も否定し得ないであろう。
 一方、戦後における顕著な工業社会への躍進は、日本の農業そのものの変質を要求した。それと並行して、農耕文化的要素の否定あるいは超克が、即近代化への要件であるという考え方が提唱されてきた。しかし、こうした安易な近代化志向のうらに、今日の環境問題、教育問題などにみられるある種の社会的荒廃の根元の一部があると考えることも的外れとはいいきれないであろう。21世紀に向けて、私たちの先祖が築き上げてきた農耕文化をいかに伝承しあるいは止揚し、これをバイオテクノロジーの革新的展開などに象徴される新たな未知の時代へといかにつなげていくかが、今日最大の農業問題であり、また、文明論的課題であると考えられるが、この点について、まだ、確固とした思想、フィロソフィーが育っていない。今、私たちは農耕文化の原点を問い直し、新しい世紀の農業のあり方を正しく展望する重要な時期に立っているといえる。
 また、私たちの出自たるアジア諸国は、文化・社会の相において顕著な多様性を示すとはいえ、その根幹にそれぞれ独自の農耕文化をすえ、さまざまな問題を抱えながら新しいアイデンティティを求めつつあることで共通する国である。私たちは、これら諸国の基層をなす農耕文化の理解なしには、これらの国々との真の相互理解に至るのは不可能であると信じるものである。
 ここに列挙したような学問的課題を考究してゆくためには、やがて「農耕文化研究所」を設立するなどの恒久的な方策が是非とも必要になろうが、とりあえずは、その学術的側面からの諸般の準備が急務であると思われる。農耕文化研究振興会は、その役割をになう組織として運動の目標を設定するものである。

研究の目的
 上のような趣旨に沿って考えると、農耕文化研究振興会の当面の研究課題は、要約して時間と空間にわたる次の3点に帰結するものである。
1. わが国農耕文化の原点、その独自形成の過程について(過去と現在への視野)
2. 21世紀の農業と社会の望ましい発展のための展望について(未来への視野)
3. アジア諸国、ひいては世界の農耕文化の理解について(空間への視野)

事業
 農耕文化研究振興会は、上の研究目的を達成するため、具体的に次の事業を行うことを意図するものである。
1. 研究会、フォーラムなどの開催
2. 国内外における調査の実施
3. 研究者の組織化と研究調査の助成
4. 研究成果と機関誌の刊行
5. 啓蒙活動の実施(講演会、シンポジウムなど)
6. その他、本会の目的にふさわしい活動

入会のご案内
 本会では、新たな会員を募っております。上記の趣旨と目的にご賛同いただける方ならば資格は問いません。
 入会のご希望の方は、会費を下記まで郵便振替にてお送り下さい。(正会員:年額4500円)
 会員になりますと、『農耕の技術と文化』、「農文研ブックレット」、「農文研通信」をお届けし、年2回開催の研究例会やシンポジウム等の案内、また、資料発行の案内などをお届けいたします。また、資料購入の際の送料は当会で負担しております。

農耕文化研究振興会 代表 渡部忠世
京都市中京区麩屋町二条下ル第2ふや町ビル605号
郵便振替口座番号 01050-2-20366
電話 075-255-6550